エレキベースとは
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エレキベースってエレキギターとどこが違うの?ウッドベースをエレキにしたんだからウッドベースと同じ弾き方でいいの?とか、知っているようで意外と知らないものです。演奏する前にどんな楽器か整理しておきましょう。
類似楽器との比較
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ウッドベース (Japan 4/4 size) | エレキベース (Fender JAZZ BASS) | エレキギター (Fender Stratocaster) | |
全長 | 180cm | 120cm | 100cm |
音域 | E1-C4 | E1-Eb4 | E2-F6 |
弦数 | 4 | 4 | 6 |
弦長 (太さ) | 105cm (2.4mm-5.2mm) | 86cm (1.2-2.7mm) | 65cm (0.22-1.1mm) |
フレット有無 | 無し | 有り | 有り |
ピックアップ有無 | 無し | 有り | 有り |
ストラップ | 使わない | 使う | 使う |
単音/和音 | 単音 | 単音 | 和音 |
フレットがあったり、音を電気信号に変換するピックアップがあったりする構造やストラップを使って横向きにして弾くところはエレキギターに似ていますが、音域や単音楽器である点ではウッドベースと共通する点があります。サイズ的にはエレキギターより大きくウッドベースより小さいという中間に位置します。エレキベースを無理なく弾きこなすには独自の奏法が必要なことがわります。
“Electric Bass Lesson”ではクラッシックのコントラバス運指表を基にした手の小さい人でも無理なくできる左手ポジションと運指方法を紹介します。
エレキベースの音階
一般的なエレキベースでは半音間隔のフレットが20あります。押さえる場所によって音が異なるので、例えば4弦20フレットのベースでは開放弦(フレットを押さえずに音を出す)も含めて84の異なる音が出せます。この中には重複する音階(例えば4弦の5フレットと3弦の開放は同じ)もあるので、エレキベースの音域としてはE1からEb4の36音階( ≒ 3オクターブ)になります。
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エレキベースの役割
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エレキベースはバンドアンサンブルの低音域を担当しベースラインと呼ばれる旋律を演奏します。一般的なベースラインは楽曲のコード進行に合わせてルート音同士を滑らかに繋ぐように組み立てられます。ボーカルのメロディーが楽曲の上の輪郭だとすると、ベースラインは楽曲の下の輪郭を担います。このベースラインを少し変化させるだけで楽曲の表情を変えることができます。
例えば、Cメジャーコードのところでは一般的にルート音のCの音を弾きますが、代わりにEの音を弾くとEマイナーコードにコードチェンジしたように聞こえます。ドラムが8ビートを刻んでいるところでベースラインを4ビートで弾くと全体のノリが4ビートのJAZZYな感じになります。ます。
このベースラインを担当するのがエレキベースです。エレキベースはボーカルやギターと比較すると地味な存在に見えるかもしれませんがバンドアンサンブルの中でとても重要な役割を演じています。
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エレキベースって縁の下の力持ちなんですね。
エレキベースの練習に必要なもの
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シールドケーブルとアンプは実際の音を出すのに必要なものです。エレキベース自宅練習でアンプを使わない人もいるかもしれませんが、自分の音が聞き取りにくいので必要以上に弦を強く弾くクセがついてしまいます。アンプは必ず準備しましょう。自宅練習で実際の音が出せない人はヘッドホンを準備するのがよいでしょう。
エフェクターはギターのような派手にエフェクトをかける場面が少ないので必須ではありません。エレキベースでは音作りのためにコンプレッサー/リミッターやプリアンプを繋ぐのが一般的です。ベース専用マルチエフェクターにはエレキベース用にチューニングされたエフェクトの他にコンプやプリアンプも入っているので一台あると便利です。エフェクターを使う時は必ずベース用専用のものを使いましょう。ギター用のものは音痩せします。コンプやプリアンプも必須ではないので必要に応じて準備してください。
ストラップは軽視されがちですが左手のフォームを固定するためにとても重要なアイテムです。自分にしっくりくるしっかりしたものを選びましょう。演奏スタイルにもよりますが左手のフォームがしっくりくるストラップの長さを決めたら、その長さを保って左手ポジションと運指の練習を続けましょう。
ピックは必要に応じて準備してくだい。エレキベースの弦は太いので厚さ1mmぐらいのものを使うの一般的です。HARDとか.040とかHeavyとか表示されています。形はティアドロップやトライアングルなどありますが、自分の演奏スタイルに合ったものを選んでください。
メトロノームは必須です。リズムに正確に合わせて演奏できることがすべての演奏技術の基礎です。コード進行の伴奏が必要な場合は伴奏ソフトを活用しましょう。無償で使えるソフトもあります。
チューナーはいろんなタイプクリップ式の物が手軽で便利です。ベースの音程が正確に測れるものを準備しましょう。
録音された楽曲に合わせて練習したりコピーをする時は音楽再生デバイスやアプリが必要です。エレキベースの音は他の音に埋もれて聞き取りにくいのでできるだけ高音質のものを用意しましょう。ピッチやテンポの調整ができるものがあると楽曲のコピーの時に便利です。
まとめ
エレキベースはエレキギターともウッドベースとも違う独特な楽器です。ベースラインという楽曲の土台になる重要な部分を担当します。簡単なベースラインなら初心者でもすぐに弾けるようになります。しかし、その先に進むためにはエレキベースに適した基本的な奏法を身につける必要があります。何事を極めるにも道は果てしなく厳しいもですが、ここで紹介するエレキベースに特化した左手ポジションと運指の方法が自由自在にベースラインを操つれる神域へと導いてくれることを信じています。
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自由自在にエレキベースを弾ければ楽しそう。
とにかくやってみよう!
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つぎは「習熟方法」ですよ。